美容師時代お客様に結構な頻度で聞かれるのが「市販のシャンプーの中でお勧めってありますか?」というものです。
ですが、私自身美容師になってから市販のシャンプーはほとんど使用していないのでお勧めはできませんでした。
美容室をやめた今でもシャンプーはサロン専売品を使用しています。
やはり髪のタイプ別に細かく色々な種類があることと、手触りや仕上がりに違いを感じるからです。
とはいえ美容室で売っているシャンプーは高いし、買いに行くのも面倒…というのも気持ちはよくわかります。
なので選ぶ基準や変えるタイミングなどを参考にしていただければ幸いです。
具体的な商品を紹介する内容ではありませんのでご承知ください。
まずは理想の仕上がりを考えてみよう
理想の仕上がりなんて言われちゃうと構えてしまうかもしれませんが、ようはボリュームを抑えたいとかツヤが欲しいとかそういうことです。
例えば市販のシャンプーでよく見る「しっとり」と「さらさら」ってありますよね。
すごくざっくりとしか分かれていないので「しっとり」=重め、「さらさら」=軽めぐらいの認識で大丈夫です。
重いというのは保湿成分が多めにしてあったりして乾燥して広がる髪などを抑えてくれます。
軽めは髪がぺったりしにくいようにハリやコシを与えて指通りを滑らかにする成分などがメインです。
もちろん色々なメーカーさんが研究していてとても単純に語れるものではないのですが、一般的な選び方の基準として考えてください。
それでいくと上記の「ボリュームを抑えたい」「ツヤが欲しい」はしっとりタイプのほうが理想に近づけると思います。
ボリュームが欲しい人やパーマの動きを出したいと思っている人に使うと理想から離れてしまいます。
このように自分がどうなりたいかを先に考えて選ぶことが大切です。
シャンプーを買う前に押さえておきたいポイント
①自分の髪質を把握する
②どういうヘアスタイルを理想としているのか
③季節・髪型の変化によって変える必要があるのか
どういうシャンプーがいいのかは人それぞれ違います。まずは自分の髪質を知り、どういう髪質を目指すのかを考えて購入しましょう。
髪の状態ってシャンプーでそんなに変わるの?
結論から言うと変わります。
私は美容学校時代の化学(香粧品化学といいます)もそれほど得意ではなかったですし、香粧品の成分の名前ってとっても長いカタカナで書いてあってなかなか覚えられないので成分の細かいお話は置いておかせてもらいまして…
化学的な根拠というよりは経験からくる結論です。
例えば毎月来られるようなお客様の髪の手触りが良くなって「何か変えました?」という質問をするとシャンプーまたはドライヤー、もしくはその両方を変えたという答えに結構な率であたりました。
またはTVのCMで惹かれたので市販のシャンプーを買ってみたけどやっぱりお店で買っていたシャンプーに戻します…という方もいらしたので、試したシャンプーがご自分の髪質には合わないと感じられたのだと思います。
もちろん色々な要因がありますし、プライベートなことにあまり突っ込んで聞けないのでそれだけではない可能性もありますがシャンプー選びと髪の状態は無関係ではありません。
美容室でシャンプーやトリートメントを勧められるのが鬱陶しいという方がいることは美容師側も重々承知しております。
ですがシャンプーやトリートメントで髪の状態が変わることもわかっているのでお客様の髪質に合うシャンプーやトリートメントをお勧めしたくなってしまうのも美容師心と理解していただけると嬉しく思います。
断っても強引に勧めてきたり、断ったことで態度を悪くするような美容師に当たったらすぐに担当を変えるかお店を変えてください。
同じ美容師からみてもそんなことする人は人間性を疑います。
たぶんその人スタッフからも嫌われてると思います
シャンプーに対する思い込みを捨ててみよう
実際売場にいくとものすごい種類のシャンプーがあって何が違うのかわからないですよね。
ドラッグストアのシャンプーの裏の成分を全部見ていたら何時間もかかってしまいます。
なのである程度はフィーリングで選ぶしかないと思いますが、意外と大事なのは思い込みを捨てることです。
例えばテレビのCMなんかで男性用のシャンプーを目にしますが、大体皮脂が多い前提の商品が多い気がします。
別にそれ自体は何の問題もないですが、男性は意外と乾燥肌の方多いです。
それを理解せず男の頭は脂が多いから取り除いたほうがいいのだろうと思ってしまうことがあまりよくありません。
男だからとかロングだから、ショートだからという思い込みはいったん捨てていただいて普段自分が気になっている部分を基準に選んでみてください。
頭皮の状態やフケなどが気になるのか、髪の引っ掛かりが気になるのか…
シャンプーだけでは解決できない可能性もありますが、季節や体調の変化などもふまえてその時一番気になっている事を基準に選ぶのが大切です。
そんなこと言われても自分ではわからないな、というあなたはやはり担当の美容師さんに聞くのが一番いいかと思います。
くせ毛とか天然パーマとかってよく聞きますが、くせ毛でも髪が固い人と柔らかい人がいます。
ストレートでも広がる人とぺしゃんこになる人、頭皮がかゆい原因が乾燥の人もいれば洗いきれてない人もいます。
髪質・頭皮の状態は10人いれば10通りで、やはり直接見るのが一番わかりやすい方法なのでシャンプー買わされるんじゃないかと思って聞きずらいあなたも是非聞いてみてほしいです。
シャンプー選びで忘れちゃいけない大事な事
ここまで髪の毛を中心に話を進めてきましたがシャンプーを選ぶ時にわすれちゃいけないことは肌に合うかどうかです。
かゆい・フケがでるようになった・頭皮が脂っぽく感じるなどの症状がでたらまず使うのをやめてください。
もともと地肌にトラブルが出やすい人は特に地肌の健康中心に選ぶことをお勧めします。
髪の気になるところはトリートメントなどでも補えますので
よく例えられるのが「地肌は畑で髪が野菜」というもので、畑である地肌が耕されていないとどんなに栄養を与えても良い野菜は育たないということです。
地肌が耕されているというのは血行がよく水分量もほどよい状態のことで、血行が悪いと頭皮が固くなってしまいます。
頭皮は注目度があまり高くないですが、髪だけでなく顔にも影響する場所です。
顔の上についていて筋肉もつながっている場所なので、頭皮が固くなったり乾燥することで顔のたるみやシワの原因になってしまいます。
なので髪の毛のケアはもちろんですが、肌に合うこともとても大事な要素です。
市販のシャンプーとサロン専売品て何が違うの?
すごく簡単に言うとサロン専売品のほうが良い成分がたっぷり使われています。
同じ成分が入っていても入っている量が違ったりするので、そこが値段が高くなってしまう理由の1つでもあります。
それプラスブランディングや製造国、プロの方に販売してほしいという販売方法などへのこだわりも込みの金額ですね。
その辺の価値観は本当に人それぞれなので、自分の価値の感じるところにお金を払うのが良いと思います。
例えばシャンプーは髪と頭皮を洗うものなんだから石けんの成分だけで充分!という方にはいくら質が良い成分でも不要ですよね。
私でいえばシャンプーやスタイリング剤にはお金を出すほうですが化粧品などは肌に合えばそれで…みたいな考え方なので人から見ればお金かけなさ過ぎと思われるかもしれません。
そこは自分の価値基準で選んでいただくのが良いかと思います。
市販のシャンプーは万人に合うように設計されているのではないかと推測されるので、基本的に世間のデータと照らしてより多くの方に合うよう研究されていると思います。
日本のメーカーさんの企業努力ってすごいですからね!
そう考えるとどれを選んでもそんなに失敗はない、けれど劇的な変化もないかもしれないです。
サロン専売品に興味はあるけど高いしな…という方は一度だけでいいので勇気を出して試してほしいなと思います。
まとめ
ちなみにですが私は今はケラスターゼのシャンプー・トリートメントを使っています。
ケラスターゼはすごくたくさんの種類があるので、季節や髪の状態で変えるのですがやはり使ってみて合わないなと感じることもあります。
仕上がりが自分のイメージと違ったり、香りが好みじゃなかったり…
結局は試してみるってことに行きついてしまいます。
美容室などで最初に相談してみるとお店でのシャンプーの時に試してくれる場合もあるので聞いてみてください。
シャンプーと顔のスキンケアは切っても切り離せません。
顔をどんなに保湿しても頭皮が乾燥していたり血行が悪ければたるみの原因になったりします。
今現在、お肌のケアには時間もお金もかけるけど頭皮にはそれ程…という方は頭皮ケアにも注目して頂けたらと思います。
以上
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